Sheffield Antiques

sheffield's blog
2017/11/17
ヴェネツィアの画家ティツィアーノ その1

昨年より本年初めにかけて、日本とイタリアとの国交樹立150周年を記念した、イタリアを代表する大画家の美術展が東京を中心に数多く開催されました。ルネッサンス前期を代表する画家ボッティチェリや、バロック絵画を切り開いたカラバッジョなど、これまで日本ではなかなか観ることの難しかった名画が数多く招来され、多くの観客が(私もその中のひとりですが)作品の魅力を身近に味わったことと思います。レオナルド・ダビンチやミケランジェロなど日本での人気の高い芸術家の展示も多かったように思います。

そんな中にあつて、イタリアルネッサンス芸術の最盛期に、水の都ヴェネツィアで活躍したティツィアーノの絵も数点ですが観ることが出来ました。「ティツィアーノとヴェネツィア派展」と題されたこの美術展では、15世紀から16世紀にかけて海洋交易により発展し、この時期に都市国家としての最盛期を迎えたヴェネツィア共和国で、芸術分野の黄金期を支えた芸術家たちを紹介していました。ジョヴァンニ・べッリーニに始まりジョルジオーネ、ティツィアーノさらにティントレット、ヴェロネーゼ等々が素晴らしい作品を残しています。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(1488/90-1576)は、日本での知名度が高くない画家ですが、イタリアはもちろんヨーロッパでは評価の定まった人気の高い芸術家のひとりです。当時としては珍しい彼の長き生涯において、その才能を存分に発揮して、キリスト教の世界やギリシャ・ローマの神話世界を創造力豊かに表現することに成功しています。一方、優れた人間観察によって描かれた肖像画は、どんな人物を対象とした時でも完成度の非常に高いものとなっています。

 

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